【Mysterious Siamese Cat】
シャム猫の神秘

Cat in Thailand

魅力だらけのシャム猫

日本ではシャム猫として知られるサイアミーズ猫(Siamese)は、誰もが知るタイの代表的な猫の品種です。

タイ王国は1939年まではサヤーム(Siam)という国名でした。日本ではシャム王国と呼ばれていたことから、タイの猫という意味でシャム猫という名前で知られるようになりました。

本場タイでシャム猫はウィチアンマート(วิเชียรมาศ)と呼ばれています。ちなみに漫画『ドラゴンボール』にでてくるサイヤ人はタイ人のルーツというわけではありません。

シャム猫の特徴としては、小さく逆三角形型の顔、大きな耳、クロースライイングと呼ばれる体表にピッタリと密着した毛並、細長く美しいボディーライン、すらっとした手足、サファイヤブルーの瞳、手足耳尾のポイント模様などなど、シャム猫は世界中の人々を魅了している品種です。

そんなシャム猫と出会う機会が多い中で、ある疑問が湧いてきました。それは、どうしてシャム猫にはポイント模様があるのか、そして、なぜシャム猫には寄り目の猫が多いのかということです。

その答えを調べていくうちに、サイアミーズ遺伝子というシャム猫特有の遺伝子の存在を知ることになりました。

サイアミーズ遺伝子とは

シャム猫とその類似品種の猫はサイアミーズ遺伝子(白化遺伝子)を持っていると言われています。

サイアミーズ遺伝子とは、色素を抑制する働きのある遺伝子のことで、温度が低いとこの遺伝子は働かないそうです。

シャム猫の体毛は白クリーム色ですが、体温の低い身体の末端部分である手足、耳、尻尾、口もとでは、サイアミーズ遺伝子が働かないために、濃い毛色となってポイント柄になっていると考えられています。

生まれたばかりのシャムの子猫は全身が白クリーム色をしているのは、体温が高いため、この遺伝子が働いていないためらしいです。

また寄り目(斜視)も、この遺伝子の働きで交叉が起こることが原因と考えられているようです。

参考文献 https://nekopedia.jp/strabismus/  (詳しくはこちらのウエブサイトをご覧ください)

見た目は可愛い寄り目の猫ですが、このようなメカニズムになっていることが理由だと分かり、シャム猫に対する愛情と理解がいっそう深まりました。